阪神高速は表示板で混雑状況案内、本四連絡道は橋梁検査にドローン活用
国土交通省は3月12日、社会資本整備審議会道路分科会の国土幹線道路部会(部会長・朝倉康夫東京工業大環境・社会理工学院教授)を持ち回りで開催した。
国交省が昨年9月に公表した「高速道路における安全・安心基本計画」に基づき、本州四国連絡高速道路、首都高速道路、阪神高速道路の3社が安全・安心実施計画案を説明した。
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このうち、首都高はバス・トラックドライバー不足が進む中、プロドライバーが確実に休憩できる機会を確保するため、高速道路上のPAを増設するほか、いったん一般道に降りてから利用できる「路外PA」の設置を検討することを打ち出した。
SA・PAの駐車ますが足りず、トラックやバスのドライバーが十分休めない事態が起きているのに配慮する。併せて、「路外PA」に関してはネットワーク型ETC技術を利用し、駐車場を事前に予約できるシステムの導入も視野に入れる。
阪神高速も駐車ます不足対策として、PAの混雑状況を本線上の表示板で逐次情報提供し、ドライバーがPAを選択できるようにすることや、PAの入り口部分にLED誘導表示板を設け、小型車が大型車エリアに侵入してこないよう適切に誘導することなどを盛り込んだ。
一方、本州四国連絡高速道は、長大な橋梁を維持するため、ドローン(小型無人機)やロボットなどを取り入れて点検を効率化しようと取り組んでいることを紹介。早期の実用化を図ることを表明した。強風の際に車両が横転する事故を防ぐための技術開発についても言及した。
各社はそれぞれ、近く計画案を正式決定する予定。
首都高の「路外PA」のイメージ(同社説明資料より引用)※クリックで拡大
(藤原秀行)
3月12日の国土幹線道路部会の資料はコチラから