日通総研調査、4~6月見通しはわずかに改善
日通総合研究所は3月30日、「企業物流短期動向調査」の速報値を公表した。
今年1~3月実績の国内向け出荷量『荷動き指数』は前期(2019年10~12月)実績から9ポイント低下しマイナス38だった。前回調査時の見通しから12ポイントさらに下振れした。
前期を下回るのは2四半期連続で、直近ではリーマンショック後に景気が低迷した09年7~9月(マイナス56)以来、10年半ぶりの低い水準まで落ち込んだ。新型コロナウイルスの感染拡大で経済が影響を受けていることが影を落としたようだ。
4~6月の見通しはマイナス35で、わずかに上昇するものの、調査が3月初旬(回答社数852)で、その後の世界的な株価下落や感染拡大を十分織り込めてはいないとみられるため、予断を許さない状況だ。
1~3月実績は、調査対象の15業種が全てマイナスとなった。特に繊維・衣服(マイナス65)、その他製造業(マイナス60)、鉄鋼・非鉄(マイナス57)、生産財の卸売業(マイナス50)などの落ち込みが目立った。
指数は「増加」の割合から「減少」の割合を引いたもの。調査対象は製造業・卸売業の主要2500事業所。
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(藤原秀行)