小池知事が会見で表明、パチンコ店やカラオケなどは自粛要請見通し
東京都の小池百合子知事は4月6日夜、政府が新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、同7日に改正新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づき東京都など7都府県に「緊急事態宣言」を発令する方向となったのを踏まえ、都庁内で記者会見した。
宣言発令に伴い、特措法に従って都が行う予定の緊急事態措置案を公表した。都民には徹底した外出の自粛を要請。医療機関への通院や食料の買い出し、職場への出勤などを除き原則として外出しないよう求める方針だ。
事業者に対しては、施設使用やイベント開催の制限を要請する。同時に、社会生活を維持する上で必要な施設などについては「適切な感染防止対策を施した上での営業」を要望する意向。
具体的には、①基本的に休業を要請する施設②施設の種別によって休業を要請する施設③社会生活を維持する上で必要な施設――の3つに分類。①は娯楽施設や遊戯施設、一部商業施設など、②は文教施設や社会福祉施設などが該当する見通しを示した。③は医療施設や食料品販売、飲食店、交通機関、金融機関などと説明した。
具体的な施設の種類は国と調整中だが、現状ではパチンコ店やカラオケ店などは①の対象となる見通し。一方、食料品や医薬品といった生活必需品を扱うスーパー、コンビニエンスストア、ドラッグストアなどは③に相当し、営業継続を要請する見込みで、生活必需品に関する物流も平常の状態を維持される公算。同時に、営業自粛する施設のうち中小零細企業などには「協力金」支給のような仕組みを構築することを検討している。
小池知事は「(移動制限や公共交通機関停止など)都市封鎖という形ではない。人と人の接触をできる限り避けるとの趣旨をご理解いただき、適切な行動をお願いしたい。性急な帰省などは控えていただきたい。都民の皆さんのお力とともに首都・東京を守っていきたい」と強調。鉄道などに運休を要請する考えはないと明言し、都民に冷静な対応を呼び掛けた。
また、感染拡大を防ぐため、やむを得ず外出する際は行列を作らず、他の人との間隔は2メートル程度確保するよう繰り返し説明。さらに、スーパーなどの営業は維持されるとして、食料品などの買い占め・買いだめを厳に慎むよう訴えた。
(藤原秀行)