米デカルト・データマイン調査、貿易摩擦に新型コロナが追い撃ち
米調査機関デカルト・データマインはこのほど、最新の海上コンテナ輸送量実績調査結果をまとめた。
3月のアジア主要10カ国・地域発米国向け(往航)輸送量は前年同期比16・6%減の92万6673TEU(20フィートコンテナ換算)だった。特に中国発は36・0%減の36万83TEUと、14カ月続けて前年実績を割り込み、リーマンショック後の2009年2月(約35万TEU)に匹敵する水準まで落ち込んだ。
米中貿易摩擦の影響に加え、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大が追い撃ちを掛けた格好だ。減少幅も2月(20・8%)からさらに広がった。
3月のアジア10カ国・地域発米国向け海上コンテナ輸送量(デカルト・データマイン資料より引用)※クリックで拡大
米国発アジア主要10カ国・地域向け(復航)の2月分は2・9%減の46万635TEUだった。
アジア発米国向けの主要品目別では、最もシェアが大きい「家具類」が23・4%減の14万5452TEU、「機械類」は26・4%減の10万2755TEU、「電子電機」は4・0%減の7万9146TEUなどとなった。
中国発に絞って見ると、「家具類」が52・1%減、「機械類」が41・6%減、「電子電機」が36・0%減など、主要8品目の全てで2桁の落ち込みを記録した。
(藤原秀行)