【新型ウイルス】フード・サプライチェーンの機能維持へ連携表明、不当な食料輸出制限を強くけん制

【新型ウイルス】フード・サプライチェーンの機能維持へ連携表明、不当な食料輸出制限を強くけん制

G20農業担当大臣が緊急テレビ会議、声明発表

主要20カ国・地域(G20)は4月21日夜、農業担当大臣による臨時のテレビ会議を開催した。日本からは江藤拓農林水産相が参加。会議後に閣僚声明を発表した。

声明は「世界の食料安全保障および栄養を守るため緊密に協力し、具体的な行動を取ることにコミットする」と宣言。新型コロナウイルスの世界的な感染拡大に伴い、食料を自国優先とし輸出を制限する動きが一部の国で見られることに懸念を表明し、「あらゆる不当な制限措置を回避する」との認識で一致した。

感染拡大を受け、「フード・サプライチェーンの機能を維持しつつ、COVID-19(新型コロナウイルス)のリスクを最小化するという課題を認識する。われわれは、農業およびフード・サプライチェーン全体における従事者の健康、安全、福祉および移動の確保に引き続き取り組んでいく」と明言。

「COVID-19のパンデミックに伴う緊急措置は的を絞り、目的に照らし相応かつ透明性があり、一時的なものでなければならず、貿易に対する不必要な障壁またはグローバル・フード・サプライチェーンへの混乱を生じさせず、また、世界貿易機関(WTO)のルールと整合的であるべきであることに合意する」と発表し、輸出制限や価格引き上げなどの動きをけん制した。

その上でG20各国・地域が連携し、世界の食料需給に関する情報を引き続き広く提供することや、感染収束後に農業生産が回復するよう農業就業者らを支援していくことなどを打ち出している。

(藤原秀行)

閣僚声明はコチラから(農林水産省ウェブサイトにリンクしています)

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