【新型ウイルス】ヤマト・芝﨑副社長、コロナの影響で数億円減収と説明

【新型ウイルス】ヤマト・芝﨑副社長、コロナの影響で数億円減収と説明

「置き配」対応、選択肢と認めるも導入時期など明言せず

ヤマトホールディングスの芝﨑健一副社長は5月15日に行った2020年3月期決算の電話会見で、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、BtoBの荷物取り扱いが落ち込んだため、売り上げが数億円減少したと説明した。

一方、19年から実施している過去の配送データを基にした宅配の需要予測の効果などでコスト抑制効果が出ていると指摘。営業利益が当初予想より上振れたことも強調し、「胸を張って言えるほどではないが、構造改革の効果が確認できた」と手ごたえを感じていることを示唆した。

21年3月期の業績予想に関しては、新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛でインターネット通販の利用が急増していることが収益にプラスとなっている半面、BtoBの物量の落ち込みが回復する時期がはっきりとは見通せないことなどから、「未定」にしていると解説した。

電話会見に同席した樫本敦司執行役員は足元の事業の状況について「BtoC、CtoCの荷物が母の日あたりまでは増えている。ステイホームの動きを受け、全体的にかなり強含んでいる。一方でBtoBは弱含みで推移している」と報告。

「BtoBはサプライチェーンがいったん寸断されており、いっぺんに元へ戻ることはないだろう。マクロの経済環境はかなり落ち込んでいるので、どのような形で(宅配の)個数、ビジネスに影響が出てくるか慎重に見極めたい」と語った。

一方、芝﨑副社長は宅配荷物を玄関先など受け取る側の希望する場所に届ける「置き配」への対応を質問されたのを踏まえ「対面ではない受け取り方法(の拡大)を検討しており、選択肢の1つと考えている」と言及。同時に「今すぐやるとかやらないとかいう段階ではない」と述べ、導入時期などについては明言を避けた。

(藤原秀行)

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