物流など新ビジネス創出支援目指す
貿易業務効率化を総合的に支援するプラットフォームサービス「Shake Hands Contract(SHC)」を運営しているSTANDAGE(東京)は5月20日、アフリカのスタートアップ企業を対象としているベンチャーキャピタル(VC)のケップルアフリカベンチャーズ(東京)と資本提携したと発表した。具体的な出資額などは開示していない。
ケッペルはケニアとナイジェリアに拠点を構え、既にアフリカの7カ国・50社に投資。日系企業と投資先企業の協業支援も手掛け、アフリカからヘルスケアや金融事業を先端技術で変革する「フィンテック」、農業、物流などの分野から新たなビジネスを興すことを目指している。
アフリカで自社のプラットフォームサービスの利用拡大につなげたいSTANDAGEと、投資先企業にSHCを紹介して新ビジネス創出を促進したいケッペルの思惑が一致した。
STANDAGEの足立彰紀社長CEO(最高経営責任者)は「今回われわれが日本企業初の資本提携先となれたことをうれしく思う。この提携をアクセルにして、日本とアフリカ発で世界を変えるビジネスをつくっていきたい」とコメント。ケッペルの品田諭志ゼネラルパートナーは「今回の資本提携を機に、アフリカを代表する日本企業連合としてさらに大きく飛躍していきたい」との意向を表明した。
SHCは2019年12月に提供を本格的に開始。貿易の売り手と買い手のマッチングから決済・ファイナンス、貨物配送などを包括的にサポートしている。ナイジェリアに現地法人を置き、日本の中小企業向けにアフリカ現地企業とのマッチングや、翻訳業務を含む各種貿易業務のサポートも提供している。
足立氏(左)と品田氏(両社提供)
(藤原秀行)