成田~バンコク間で週4往復、輸送需要増に対応
日本航空(JAL)傘下の格安航空会社(LCC)、ZIPAIR Tokyo(ジップエア・トーキョー)は5月21日、貨物専用便として6月3日に初就航すると発表した。まず成田~タイ・バンコク(スワンナプーム)間で週4往復する。国土交通省にも申請した。
一般的なLCCがアジアなど短距離路線を軸に据えているのに対し、2018年設立のジップエアは欧米など中長距離路線を展開、差別化を図る計画を立てている。当初は今年5月に成田~バンコクで旅客便として初就航する予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大でタイが日本からの入国を制限するなど経営環境が厳しく、延期に追い込まれている。
医療品などの貨物輸送需要が高まり、JALも旅客便を貨物専用便として運航、対応している。ジップエアも貨物専用便として需要をカバーし収益を確保するとともに、飛行実績を重ねて今後の旅客便運航開始に備えたい考えだ。
ジップエアが投入している米ボーイング製787-8型機は1回当たり約20トンの貨物を輸送することが可能。自動車・電子機器部品などを取り扱う見通しだ。
ジップエアの機体イメージ(同社提供、2019年公表)
(藤原秀行)