経済波及効果は累計60兆円、貨物交通量は3倍に

経済波及効果は累計60兆円、貨物交通量は3倍に

NEXCO中日本が全線開通50周年の東名道で整備効果試算

 中日本高速道路(NEXCO中日本)は1月24日、東名高速道路の全線開通から今年5月26日で50周年となるのを前に、整備効果の試算を取りまとめた。移動・輸送時間短縮による企業の生産性向上や家庭の観光消費促進といった経済波及効果は50年間の累計で約60兆円に上ると推計。

 物流面でも京浜エリアを発着するトラック輸送のうち、愛知向けの貨物は約8割、静岡向けは約7割が高速道を利用するなど、重要な役割を果たしているとの見方を示した。


全線開通の記念式典(NEXCO中日本提供)
出典:ワトキンス調査団(名古屋・神戸高速道路調査報告書)

 NEXCO中日本によれば、東名道の利用台数は2015年が1日当たり40万台超と開通時の約3倍にまで増加。実質GDP(国内総生産)も約3倍となっており、歩調を合わせているかのようなペースだ。

 また、東京~静岡間の貨物交通量も同じく、15年は東名道と新東名道(12年開通)を合わせた分で開通当初の約3倍に拡大している。

 他にも、東名道沿線の卸売販売額は50年間で約8~9倍、小売商品販売額は約15倍まで成長。沿線の製品出荷額も約7倍に膨れ上がっているという。通勤圏拡大や高速バスの増便など利便性向上にも貢献していると指摘している。

(藤原秀行)

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