農水省と連携し上空から作付け確認、人手不足カバー目指す
システム開発のオプティムは6月9日、農業分野で初めて、ドローン(無人飛行機)が操縦者から目の届かない長距離を補助者なしで飛ぶ「目視外飛行」の実証を佐賀県白石町で同10日昼に行うと発表した。
農業分野も産業界の例にもれず人手不足が深刻化しているため、ドローンによる農作業の省力化や生産性向上につなげるのが狙い。実証は農林水産省と連携し、上空から農地の作付状況を確認することを想定している。実証が成功すれば、物流分野でのドローン目視外飛行にも弾みが付きそうだ。
投入するのは固定翼の純国産ドローン「OPTIM Hawk(オプティムホーク)」で、航続距離は100キロメートル以上、滞空時間は1時間以上に達する。
白石町の「北有明場外飛行場」からドローンが離陸して北東に6キロメートル飛び、145メートルの上空から約225ヘクタールの農地を数往復して撮影。その後は同飛行場まで戻って着陸する予定。
オプティムと白石町は2018年からドローンを使った作付け確認に取り組んでいる。人手を使った確認作業より要する時間を9割以上削減できたという。
実証に投入する固定翼ドローン(オプティム提供)
(藤原秀行)