3年間で関連投資1200億円計画、実店舗は最大1200カ所閉鎖へ
「ZARA」などのファッションブランドを展開するスペインのアパレル大手インディテックスは6月10日、実店舗の整理統合とオンラインの販売強化を進める計画を発表した。
2021年までに全世界で展開しているZARAなどのブランド店舗約7400カ所のうち、最大で1割強に相当する1200カ所を閉鎖。新規出店も加味すると最終的に6700~6900程度まで減らす見通し。
併せて、オンラインの売上高が全体に占める割合を19年の14%から22年までに25%へ高めることを目指す。閉鎖は主に小型店や不採算店が対象となる見通しだが、日本のZARAが含まれるかどうかは不明。
同社が併せて発表した20年2~4月期の連結決算は、新型コロナウイルスの感染拡大による店舗の一時閉鎖などが響き、売上高が前年同期比44%減の33億ユーロ(約4000億円)、純損益は4億900万ユーロ(約490億円)の赤字に転落した。ただ、オンライン販売は5割増となり、4月単月では95%と大きく伸びた。
同社はオンライン対応強化などのため、今後3年間で10億ユーロ(約1200億円)を投資する予定。インターネットで商品を注文するとユーザーの近隣店舗から自宅へ発送するサービスに注力するほか、在庫管理の効率化へICタグを20年中に全ブランドへ導入する計画。オンライン対応の人員も増やす構えだ。
(藤原秀行)