玉井商船、20年3月期決算で「企業継続の前提に重要な疑義」記載

玉井商船、20年3月期決算で「企業継続の前提に重要な疑義」記載

業績悪化で一部借入金が財務制限条項に抵触

玉井商船は6月25日開示した2020年3月期決算短信で、「企業継続の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在している」と記載した。

20年3月期は海運市況低迷などが響いて連結売上高が前期比6・0%減の51億円、純損益が7億700万円の赤字に陥り、一部借入金が財務制限条項に抵触。期末の有利子負債が約49億円で、現預金(約2億5200万円)や営業キャッシュフロー(7億3100万円)の規模に比べると高額になっている。

同社は三井住友、三井住友信託、三菱UFJ、みずほ、みなとの5行と子会社の借入金に関して返済期限延長の承諾を得たと説明。他にも収支改善策として、一部船舶などの資産売却、役員報酬の追加削減、乗組員の効率的な配乗などによるコスト削減といった取り組みを進める方針。

21年3月期の連結業績は売上高が47億円、純損益は1億9000万円の黒字を目指す。

(藤原秀行)

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