滑走路の一時閉鎖など安全脅かす事態防止が狙い
政府は6月30日、今年の通常国会で可決、成立した改正航空法と改正小型無人機等飛行禁止法のうち、国土交通大臣が指定する空港周辺上空で空港管理者の同意を得ずにドローン(無人飛行機)を飛ばすことを禁じるなどした規定を7月14日に施行することを閣議決定した。
規定に違反した場合は警察官らが退去を命令、従わなければやむを得ない範囲内でドローンの飛行を強制的に停止させたり、破壊したりできるようになる。空港管理者も巡視や滑走路閉鎖に加えて、一定の範囲内で飛行妨害などの措置を講じることが可能となる。
海外の空港で不審なドローンが飛来し、滑走路の一時閉鎖に追い込まれる事態が相次いで起きていることなどを踏まえ、身元不明のドローンが空港周辺を飛行して安全を脅かす事態を防ぐのが狙い。
政府は併せて、空港や航空保安施設の設置者が施設を管理する際に従わなければならない基準に不審なドローンが現れたり自然災害が起きたりした場合の対応を追加することなどを定めた部分の施行日を9月23日とする方針も閣議決定した。
(藤原秀行)