大和ハウス工業、20~24年度にマルチテナント物流施設68棟の完成見込む

大和ハウス工業、20~24年度にマルチテナント物流施設68棟の完成見込む

総延べ床面積508万平方メートル、地方でも積極的に用地確保目指す

関連資料:「DPL事業計画リスト」(2020年7月末時点、大和ハウス工業資料を基にロジビズ・オンライン編集部作成)

大和ハウス工業は7月29日、都内の東京本社で、物流施設事業の開発方針に関する記者説明会を開いた。

2020~24年度の5年間に現時点で「DPL」ブランドのマルチテナント型物流施設が68棟完成する予定になっていることを明らかにした。総延べ床面積は約507万8400平方メートルに及ぶ。現時点で建設場所や延べ床面積などの詳細を公表しているのは58棟に上る。

20年度は上半期でトータル12棟の工事を開始する予定で、このうち10棟が既に着工している。20年度中に計32棟の着工を目指しているという。

同社で物流施設開発事業を手掛けるDプロジェクト室の井上一樹室長は「地方でも積極的に開発用地を確保していきたい」との意向を表明。同室の手塚公英グループ長は「実際には(調整中のものを含めると5年間で)100棟程度を想定している」と解説するとともに、BTS型とマルチテナント型の開発比率が面積ベースで20年度末にはこれまでの7対3程度から5対5程度になるとの見通しを示し、マルチテナント型の開発が広がっていることに言及した。

岩手・北上で3棟目、東京・青梅は23万平方メートルの大型物件

20年度中の大型着工案件では、今年8月に千葉県四街道市で「DPL千葉四街道1」(延べ床面積14万3927平方メートル)の工事を開始。同10月には横浜市で「DPL横浜戸塚」(12万7656平方メートル)がスタートする。

中部圏は愛知県弥富市で「DPL名港弥富」(20万9249平方メートル)、関西圏は大阪府茨木市で同社初のランプウエー併設型施設となる「DPL茨木北」(11万9451平方メートル)がともに今年11月から建設を始める。

3大都市圏以外でも、富山県射水市の「DPL富山射水」(2万1372平方メートル)、岩手県花巻市の「DPL岩手花巻」(1万3666平方メートル)、既に開発した2棟が満床のため3棟目に挑む岩手県北上市の「DPL岩手北上Ⅲ」(1万730平方メートル)など、需要が確実に見込まれるエリアを厳選して開発を継続する姿勢だ。

21年度は東京都青梅市で「DPL青梅Ⅱ」(22万9887平方メートル)の大型案件に同7月着手する。22年度は川崎市で同じく巨大施設「DPL武蔵小杉」(21万1054平方メートル)に同5月着工する方針。


「DPL岩手花巻」の完成イメージ(大和ハウス工業提供)

(藤原秀行)

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