武州製薬、埼玉・美里の工場で大型冷蔵倉庫備えたコールドチェーンセンターの運用を9月開始

武州製薬、埼玉・美里の工場で大型冷蔵倉庫備えたコールドチェーンセンターの運用を9月開始

3900平方メートル、「アジアハブ」戦略の重要拠点に位置付け

医薬品の受託製造を手掛ける武州製薬(埼玉県川越市)は8月13日、同県美里町の美里工場で、大型冷蔵倉庫を備えた新棟「美里コールドチェーンセンター」の運用を今年9月に始めると発表した。

面積は3900平方メートルで、冷蔵保管管理が必須となっている無菌薬製剤やバイオ製剤の保管倉庫として活用する。

新棟は同社の「アジアハブ」戦略の重要拠点として位置付け、グローバル展開している製薬会社のバルク製品を日本に輸入した後、品質検査やラベル貼付、包装、日本とアジア諸国への供給を担う予定。日本国内の販売を目的とした医薬品には100%目視検査が必要で、無菌製品や生物学的製品は特に時間を要する高度な検査技術が求められる。同社は「プレフィルドシリンジ、液剤バイアル、凍結乾燥バイアルの検査工程を改善し、無菌医薬品の検査体制を確立した」と説明している。

併せて、プレフィルドシリンジを含む8つの包装ラインを構築、無菌充填ラインを強化するために注射用水設備を更新する。さらに長期的なITマスタープランの一環として、生産自動化システムと分析情報管理システム(LIMS)を刷新、機能向上させた。

同社の髙野忠雄COO(最高執行責任者)は「追加されたスペースと検査ラインにより、お客さまのバルク製品の多くを国内に輸入することができ、物流とサプライチェーンシステムがより効率化される」と強調している。


美里工場の新棟(武州製薬提供)

(藤原秀行)

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