日本通運、医薬品の高度な輸送サービスを21年2月にもスタートへ

日本通運、医薬品の高度な輸送サービスを21年2月にもスタートへ

国際基準GDPに準拠、海外でも拠点整備を加速

日本通運が医薬品の高度な輸送サービスを2021年2月にも新たに始める方向で準備を進めていることが分かった。輸送中のトラック内の温度や湿度をリアルタイムに監視可能な小型機器を導入、きめ細かな管理を可能にし、メーカーや卸などの需要獲得を図る計画だ。

近く正式発表する見通し。同社は医薬品の適正な流通に関する国際的な基準「GDP」に準拠した物流サービスを確立することで、国内に加えて海外でも医薬品関連の物流ニーズを着実に取り込みたい考えだ。

 
 

同社は23年度までの5年間を対象とする現行の経営計画で、重点的に取り組む産業の一角に医薬品を据えており、既に国内4カ所で医薬・医療品専門の倉庫建設を進めるなど事業拡大の基盤整備に注力している。

保管面に加え、輸送についても医薬品をGDPに準拠した内容で取り扱える体制を確立。荷物の状態を常時監視可能な小型機器や保冷の機能を搭載した専用トラックを20年度中に50台導入し、その後は医薬品物流のニーズ拡大のペースも考慮しながら150台規模まで増やすことを念頭に置いている。

他にも複数の医薬品卸と共同物流を展開することなどを検討。さらに国内の輸送網強化と併せて、欧米でも医薬品の保管が可能な拠点の整備を加速、必要に応じて専用の物流センターを構築することを想定しているようだ。

(藤原秀行)

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