米デカルト・データマイン調査、中国やベトナムが2桁増
米調査機関デカルト・データマインは9月11日、最新の海上コンテナ輸送量実績調査結果を公表した。8月のアジア主要10カ国・地域発米国向け(往航)輸送量は前年同期比10・6%増の167万5313TEU(20フィートコンテナ換算)だった。単月としてはTEUが過去最多に達した。
新型コロナウイルスの感染拡大による経済情勢悪化や米中貿易摩擦の影響で貿易量も不振が続いていたが、ここにきて2カ月連続で前年実績を上回った。景気に持ち直しの兆しが出てきた可能性がある。
国・地域別に見ると、最も多い中国発は19・0%増の106万8257TEUで、3カ月連続のプラス。2位の韓国は6・5%減の15万6528TEUだが、3位のベトナムは18・5%増の12万5875TEU、4位のシンガポールも6・3%増の7万2642TEUなど、上位の国が全体を牽引した格好となった。
中国発米国向けの主要品目別では、最もシェアが大きい「家具類」(HS94)は22・2%増の18万3385TEU、「機械類」(HS84)は25・5%増の10万8516TEU、「電子電機」(HS85)は4・9%増の10万8178TEU、「プラスチック」は22・8%増の8万8333TEUなどと堅調だった。
一方、米国発アジア主要10カ国・地域向け(復航)の7月分は1・2%増の46万9711TEUで、2カ月ぶりのプラス。中国向けが25・7%増の17万3986TEUと3カ月続けて2桁増となった。
ただ、日本や韓国、台湾など向けが落ち込み、全体としては小幅な増加にとどまった。
アジア主要10カ国・地域発米国向け(往航)輸送量(デカルト・データマイン提供、クリックで拡大)
(藤原秀行)