トランコム・恒川社長「今夏の自然災害が空車情報にも大きく波及」

トランコム・恒川社長「今夏の自然災害が空車情報にも大きく波及」

物流情報サービスの需給バランスは車両0.7~0.8と再び1台割れ

 トランコムの恒川穣社長は10月30日に開いた2018年9月中間期決算説明会でロジビズ・オンラインの質問に応じ、物流情報サービス事業(求貨求車サービス)における需給バランスが非常にタイトな状況であることを明らかにした。

 貨物情報1件に対する空車情報は0.7~0.8台と、14年4月の消費増税に伴う駆け込み需要によって車両が逼迫した時と同レベルで推移している。

 この要因について恒川社長は「今夏に西日本で自然災害が相次いだことから貨物鉄道が運休を余儀なくされた。トラックへの輸送シフトが相当発生しており今もその余波は続いている」と分析。その上で「トラックドライバーの減少に伴う空車情報不足という大きなトレンドは変わっていない」と指摘し、深刻化するドライバー不足に外部要因である自然災害が加わったことで空車情報数はさらに下押しされたとの見方を示した。

 今後については「さほど空車情報は増えていかないだろう。短期的には今年末と来年実施される消費増税の前に(需給バランスは)同じレベルとなる可能性が高い。営業拠点の拡充やICTを駆使して空車情報の確保・増加に努めていく」と展望している。

(鳥羽俊一)


質問に答える恒川社長

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