乾汽船、アルファレオと臨時株主総会招集請求後に複数回対話を実施

乾汽船、アルファレオと臨時株主総会招集請求後に複数回対話を実施

指摘踏まえ「解任要求の社外取締役との取引関係開示方針をあらためて検討」

乾汽船は10月26日、筆頭株主の投資会社アルファレオホールディングスと、臨時株主総会の招集請求後、複数回対話したと発表した。

アルファレオは11月4日開催の臨時株主総会で、乾汽船の社外取締役を務める弁護士の川﨑清隆氏を解任することと、買収防衛策を廃止することの2件を取り上げるよう求めている。このうち、川﨑氏解任に関しては、アルファレオが同氏の所属する事務所と乾汽船の間で取引関係があったのにもかかわらず、乾汽船が情報を開示しておらず、指名・報酬委員会の委員長などを務める上で適格性を欠いているなどと批判している。

乾汽船は「(川﨑氏との)取引関係に関する当社の開示内容の適否についてご指摘をいただいた」と説明。川﨑氏の社外取締役としての独立性や適格性に何ら問題はないとの従来見解を繰り返した。

その上で、「アルファレオ社からのご指摘を踏まえ、株主・投資家の皆さまへより充実した情報を提供する観点から、今後、当社の開示の方針についてあらためて検討するとともに、当社が既に実施した開示・届け出などについて訂正・修正などを行うか否かについても、東京証券取引所などの関係機関の指示を仰ぎながら、併せて検討を進める」と話している。

乾汽船がアルファレオ社に対して何らかの譲歩を検討していることをうかがわせる表現だが、具体的にどのような指摘がアルファレオ側からあったかなどの詳細には言及していない。

(藤原秀行)

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