15案件参加、ホンダやダイキン工業、日本触媒など
国土交通省は11月2日、シベリア鉄道を使った日本~欧州間の貨物輸送パイロット事業に関し、2020年度はブロックトレーン(1編成借り上げ列車)で実施すると発表した。
同事業はロシア鉄道と協力し、これまではコンテナを使って行ってきた。20年度はさらに踏み込み、1編成でより大規模に実施、利用促進へ課題を検証することとした。
同事業は11月に日本の主要港を出発後、ロシアのウラジオストクからモスクワを経由しベラルーシのブレストの間はブロックトレーンで輸送。その後は欧州の目的地へさらに鉄道やトラックで向かう。国交省はコストやリードタイム、国境をまたいだトランジット輸送に必要な手続きなどを確認、航空や船舶に続く新たな国際輸送ルートとして本格的に稼働させられるよう検討を進める。
実施するのは15案件で、取り扱う貨物は化学製品や完成二輪車、自動車用部品、空調製品など多岐にわたる。参加している荷主企業はホンダやダイキン工業、日本触媒、マキタ、ニプロなど、物流事業者は日本通運や郵船ロジスティクス、日新、阪急阪神エクスプレスなどがそれぞれ名を連ねている。
(藤原秀行)※写真はイメージ