(刈屋大輔著・朝日新書)
時に長距離トラックの助手席に乗り込んで道中をお供するなど、トラックドライバーたちの仕事ぶりを追った意欲的なルポだ。弊社発行の「月刊ロジスティクス・ビジネス」にも寄稿している物流ジャーナリストの著者が、EC利用拡大などで負担が増す一方のドライバーから本音を聞き出し、コロナ禍で一変したトラック輸送市場の現状をあぶり出すとともに人手不足解決の処方箋も示そうと試みる。暗い部分だけでなく、ドライバーたちの懸命な姿にもスポットを当てているスタンスに好感が持てる。(2020年11月刊・790円)
(藤原秀行)