物流などECを包括的に支援するいつも、東証マザーズに上場

物流などECを包括的に支援するいつも、東証マザーズに上場

中国やASEANにも進出、越境取引サポートに注力

企業のECを物流も含めて包括支援を手掛ける、いつも(東京都千代田区有楽町)が12月21日、東証マザーズに上場した。

2007年に船井総合研究所(現船井総研ホールディングス)出身の坂本守氏(現社長)らが設立。企業が自前のウェブサイトでEC事業を展開する際に営業戦略の立案などを後押しする「ECマーケティングサービス」と、ECの参入から物流、バックヤード業務などを代行する「ECマーケットプレイスサービス」を事業の柱に据えている。

越境ECもサポートしているほか、ECの成長に合わせて最適な物流サービスを提供する「コネクトロジ」を展開。日本のほか、中国やASEAN(東南アジア諸国連合)域内にも進出、19年にはロシア国営のロシア郵便と提携するなど、EC事業の海外展開サポートに注力している。国内でも最近市場が広がっている、自社で企画・製造した商品を大手の通販サイトなどを介さず消費者に直販する「ダイレクト・トゥ・コンシューマー(D2C)」も支援の対象としている。

20年3月期の単独売上高は前期比19・5%増の52億円、純利益は約2倍の1億4300万円だった。21年3月期は売上高が53・8%増の80億円、純利益は約2・4倍の3億5000万円と予測。上場で調達した資金は情報システムへの投資や物流基盤の強化などに充てる。

取引初日となった12月21日は、公募・売り出し価格と同じ1540円の買い気配でスタートした。

(藤原秀行)

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