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物流施設の新たな共同開発に強い意欲

物流施設の新たな共同開発に強い意欲

プロロジス・山田、三井不動産・三木の両氏が表明

 プロロジスの山田御酒社長と三井不動産の三木孝行常務執行役員ロジスティクス本部長は11月6日、両社が手掛けたマルチテナント型物流施設「MFLPプロロジスパーク川越」(埼玉県川越市)の完成を受け、現地で記者会見した。

 両氏は初の共同開発案件となった同施設の出来栄えに満足感を表すとともに、今後別の機会に同じく両社が連携して開発を進めることに強い意欲を示した。

 会見で山田氏は「当社はどちらかというと機能重視の傾向があったが、周辺住民の方々との共生や外観のデザインなど、総合デベロッパーとしてお持ちのさまざまなノウハウを学ぶことができた。大変得るものが多かった」と指摘。

 三木氏も「世界一の物流施設デベロッパーのプロロジスさんはかねて目標にしていた。(物流企業や荷主企業と)幅広いチャネルをお持ちで、当社のリーシング営業先と競合しなかった」と相乗効果の大きさをアピールした。

 今後の関係について、両氏は資本提携の可能性を明確に否定したものの、山田氏は「1社で手掛けるには規模が大きいとか時間が掛かり過ぎるとか、技術投資、先行投資が発生するといったプロジェクトでまた手を携える方がメリットはあるということであれば(新たな共同事業の可能性が)十分あり得る」と説明。

 三木氏も「今回は大成功だったと思っているので、ぜひできるだけ大きく、有力な物件でまた共同開発を前向きに検討していきたい」と応じた。

 「MFLPプロロジスパーク川越」の稼働状況に関しては、山田氏が「年内には50%程度まで契約できるかなと思っている。事業計画は完成から1年以内に満床としているが、今の問い合わせ状況を考えるともう少し早く、来年の夏くらいまでにはほぼ安定稼働に入るのではないか」と自信をのぞかせた。

免震不正問題で山田氏「装置導入止めることは全くない」

 物流施設などに用いられている免震・制振用オイルダンパーの性能検査データ改ざんが相次ぎ発覚したことに対し、山田氏は「建設会社さんにお願いしている部分なので、われわれ(デベロッパー)が直接立ち入るのは難しい領域ではあるが、国土交通省から(問題に対する)指針が出ているので、それに従って対応していくことしかできない」と説明。

 同時に「今回の問題があったから免震・制振装置の導入を止めるということでは全くないし、そういう意味での影響はないと思う」と語り、改ざん問題の展開に関わらず、今後も物流施設の防災対応に注力する構えを見せた。

 三木氏は「大規模クラスの物流施設は全て免震でやっているので、既存の物件で工事中のものについて当該装置を使っているところがあるかどうか調べた結果、残念ながら1カ所あったが、それはしっかりと調査してもらうしかない。新規開発するものについては当然、基準をクリアした装置を使っていく」と強調。
 「住宅やビルでも同じような状況になっているので、本当に問題が大きいと思っており、対応については国などと協議しているところだ」と述べ、波紋が広がっていることに懸念を示した。

 業界団体の不動産協会に2018年度設置された「物流事業委員会」に両氏が参加していることに関連し、三木氏は「おそらく来年の7月には、政策提言みたいなものを協会が作り、国に提言していく」と予想。

 「(山田氏らが始めた業界団体的な組織立ち上げの取り組みが)すごい渦になってきているなと思う。(委員会の委員長を務める)山田社長を支えて物流業界の認知度を上げ、国に対してもしっかりとした提言をしていきたい」と訴えた。

(藤原秀行)


記者会見後に握手する三木氏(左)と山田氏

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