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【独自取材】ロボットで荷降ろし時に商品データを自動生成、物流高度化に貢献

【独自取材】ロボットで荷降ろし時に商品データを自動生成、物流高度化に貢献

Kyoto Robotics・徐社長が自社技術の狙い説明

産業用ロボットの開発を手掛けるKyoto Robotics(滋賀県草津市)の徐剛社長はこのほど、東京都江東区辰巳の東京本社内で開いたロボット技術の内覧会で自社の取り組みの狙いなどに関してプレゼンテーションを行った。

徐社長は、独自開発した「3次元ビジョン」の技術を使うことにより、ロボットがデパレタイズ(荷降ろし)をする際、商品の大きさや重量などのマスターデータを自動生成できるとメリットを強調。関係者間でデータを共有することにより、トラックの積載効率向上などの効果を生み出せるとアピールした。


プレゼンテーションする徐社長

トラックの積載率向上など可能に

3次元ビジョンは商品の入ったケースなどを上部からカメラで撮影し、立体的に形を測定、把握できる技術。事前に細かく商品のデータを情報システムに登録しなくてもロボットが素早く荷降ろしやピッキングをこなせるようになり、業務の大幅な効率化を果たせるのが特徴だ。

徐社長は事業を展開する上で、3次元ビジョンが当初想定していた荷降ろしやピッキングの作業自動化という目的に加え、入荷した商品のマスターデータを人間が細かくチェックしなくても自動的に作成できる用途に使えることに気付いたと説明。「想定していなかった付加価値が加わってきている。結果的に物流の標準化に貢献できる」と指摘した。

デパレタイズの際に取得できる荷物の情報として、3辺の大きさや重量を列挙。データはクラウドベースで登録、関係者が共有できるようにすれば、トラックの配送前に体積を正確に割り出し、積載効率向上につなげるといった利用が可能になるとアピールした。

さらに添付している伝票の情報やバーコード、賞味期限、「割れ物注意」などのラベル内容についてもカバーできると強調。作業した時間なども登録できると紹介した。


内覧会でデモを行ったピースピッキングロボットで、3次元認識技術を生かしてコンテナ内部の商品を詳細に把握※クリックで拡大

徐社長は、日本ロジスティクスシステム協会(JILS)が主催する2020年度の「ロジスティクス大賞」をPALTACと共同で授賞したことに触れ、大賞の理由に挙げられているPALTACの物流センターへのロボット導入に関しても、商品マスターデータの自動生成の成果が評価された結果とPR。

トラックドライバー不足が深刻化している現状を踏まえ「トラックのシェアリングを進めようとすれば、荷物の大きさや重量のデータを関係者間で共有することが不可欠。荷物データをあらかじめ収集できれば、空きスペースの解消にもつながる」と効果を力説。「いろんな工夫をすることで、物流クライシスを乗り越えられるのではないか」と前向きな見方を示した。

併せて、内閣府の「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第2期スマート物流サービス」の研究開発を佐川急便などと共同で実施している点に言及。「荷物データを自動収集できる自動荷降ろし技術」の確立を目指していることを報告し、パートナーとタッグを組んでトラックのコンテナからの荷降ろしでもデータを取得できるようにしたいとの意向を強調した。

(藤原秀行)

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