21年1月6日付で子会社化、営業協力や物流網相互活用など目指す
家具・日用品大手のニトリホールディングス(HD)は12月29日、ホームセンター大手の島忠に対して実施していた株式公開買い付け(TOB)が成立したと発表した。
実施期間は11月16日~12月28日で、買い付け予定の下限を超える3000万9772株の応募があり、議決権ベースで77・04%に達した。島忠は2021年1月6日付でニトリHDの子会社となる予定。
今後は完全子会社化に向けた手続きを進め、島忠は上場廃止となる見込み。ニトリHDが島忠買収に要する資金は2000億円を超える。ニトリHDは島忠買収で首都圏の販売強化や営業面での協力、物流ネットワークの相互活用などを進め、事業基盤を強固にしたい考えだ。
島忠をめぐっては当初、「ホーマック」などを全国展開しているホームセンター大手のDCMホールディングスがTOBを今年10月に開始したが、途中でニトリHDもDCMHDより高い買い付け価格でTOBする方針を発表。DCMHDのTOBは不成立となっていた。
(藤原秀行)