物流連・渡邊会長が年頭所感で決意
日本物流団体連合会(物流連)の渡邊健二会長(日本通運会長)は1月1日、2021年の年頭所感を発表した。
昨年は世界各地で工場の稼働が停止に追い込まれ、輸送手段も制約を受ける中、グローバルサプライチェーンの分断を避けるために国内外で物流事業者が奮闘したと謝意を表明。コロナ禍は当面続くと見込まれる中、感染防止のための「非接触」普及などに向け、物流の標準化とデジタル化を引き続き推進していく決意をあらためて表明した。
渡邊会長は「経済環境の大きな変化により陸海空の輸送モードごとの需給ギャップが生まれ、感染状況の行方も不透明であることから、コロナとの闘いは今しばらく続くものと思われる」と展望。物流連としても過去1年間、物流事業者のBCP(事業継続計画)策定支援などの活動を続けてきたと紹介した。
その上で、「物流の担い手が減少する中で、運転や荷役の自動化への取り組み、受け渡しや輸送の効率化に向けた『共通基盤の構築』、感染を防止するための非接触による受け渡しなど、さまざまな取り組みを並行して進めなければならない」と強調。パレットをはじめとする容器の規格や情報などの共有・統一を進める「物流標準化」と「デジタル化」の推進が重要と指摘し、「物流業界を超え製造、流通などの業界とも連携していきたい」とアピールした。
(藤原秀行)