【独自取材】「ホワイト物流」賛同、新規でJSRや保土谷化学工業、宮崎県トラック協会など加わり1177に拡大

【独自取材】「ホワイト物流」賛同、新規でJSRや保土谷化学工業、宮崎県トラック協会など加わり1177に拡大

21年1月末時点から1カ月で41増加、卸・小売りは再び横ばい

政府が物流事業者や荷主企業と連携してトラックドライバーの就労環境改善などを図る「ホワイト物流」推進運動に賛同し、自主行動宣言を提出した企業・組合・団体が今年1月末時点で大手メーカーや卸・小売業など計1177に拡大したことが、同運動事務局が2月12日に更新したデータで分かった。

昨年12月末から1カ月間で41増加した。最近は10~20台が続いており、久々の大きな伸びとなった。ロジビズ・オンラインが同運動事務局のウェブサイトに掲載されたデータから、賛同を表明した企業・組合・団体を独自に集計した結果、最も多い運輸・郵便業は昨年12月末の587から622へ35増加し、引き続き全体の半分を上回った。製造業は351から354へ3増えた。

一方、卸・小売業は102から横ばいで、運輸・郵便業や製造業に大きく水を空けられている構図に変わりがなかった。物流業界関係者の間では、着荷主となることが多い卸・小売業の積極的な参加が「ホワイト物流」を成功させる上で重要な意味を持つとの指摘も多く出ており、新型コロナウイルスの感染拡大下で経済環境が厳しい中でも推進運動の意義を卸・小売業界で周知、参加の機運を高めることが一層強く求められそうだ。

昨年12月末以降、新たに賛同企業・組合・団体に加わったのはハイテク素材メーカーのJSR、電子材料メーカーの保土谷化学工業、日立製作所傘下の昭和電工マテリアルズ、ココカラファインの物流子会社ココカラファインフリュアバンス、宮崎県トラック協会など。

ただ、一部企業は宣言内容の最終更新日を記入していなかったり、今年1月とは異なる月日を記したりしており、各社がそろって1月末までの1カ月間に宣言を提出したかどうかは不明。

政府は19年4月の運動開始に先立ち、上場企業約4000社と、全国47都道府県ごとに売上高上位50社ほどを選んだ約2300社の経営トップへ直接文書で協力を要請した。運動への協力を表明したのは1月末時点で2割弱。

同運動の事務局は同一企業で異なる営業所が宣言を出していたり、同じグループ企業から複数の企業が宣言を出していたりしても、それぞれ1社ずつカウントしている場合があり、集計に際しては同運動事務局の仕分けに準拠した。

(藤原秀行)

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