操縦訓練対象、物流など安全・有効な産業利用の土台に
日本UAS産業振興協議会(JUIDA)は2月16日、国際標準化機構(ISO)がドローン(無人飛行機)の操縦訓練に関する国際規格「ISO23665 Unmanned aircraft systems — Training for personnel involved in UAS operations(無人航空機システム- UASの運用に携わる人材育成のための訓練)」を2月2日付で発行したと発表した。
ISO23665は日本がISOに提案しており、ISOのワーキンググループでの検討作業にJUIDAなどが参加、英国などISO加盟各国の協力も得ながら積極的に議論をリードしてきた。ドローンに関係する国際規格で日本が提案したものが発行に至ったのは今回が初めてという。操縦訓練に関する世界共通の要件を明記。国際ライセンスを策定する際の指針になると見込まれる。
ISO23665が世界各国に広まれば、安全かつ有効にドローンを飛ばせる日本流の手法が土台として普及していくことにつながり、物流など産業領域でのドローン利用を促進する上で日本の存在感向上が期待される。
ISO23665は全部で9章から成り、ドローンの安全飛行を担保するため、操縦技能や知識を教えるスクールが備えておくべき施設や講師の要件、評価方法などを定めている。
併せて、別紙ではスクールが展開する講座のカリキュラムに盛り込むべき項目を規定。現状では操縦者の目が届かない遠距離までドローンを自律飛行させる「目視外飛行」に関する講座カリキュラムを明記した「AnnexA」が公開されている。
別紙は今後も随時、内容を追加していく予定。講師や飛行補助者に関するカリキュラムなどの規格化が検討されている。
(藤原秀行)