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コンビニ大手3社の店舗向け共同配送実験、トラックの回転率向上や積載率改善など大幅な効率化可能

コンビニ大手3社の店舗向け共同配送実験、トラックの回転率向上や積載率改善など大幅な効率化可能

流通経済研究所が結果踏まえ総括、実現に引き続き注力と表明

流通経済研究所は2月26日、昨年8月にコンビニ大手3社や経済産業省と共同で行った店舗向け共同配送の実証実験に関する結果をまとめた。

実験は内閣府が関係省庁や民間企業などと連携して展開している「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」の一環として実施。東京都江東区新砂でSGホールディングス(HD)グループが運営している大型物流施設「Xフロンティア」の一角を臨時の共同物流センターとして活用し、近隣でセブン-イレブン・ジャパン、ローソン、ファミリーマートの3社が構えている店舗へ同じトラックで納品した。トラックドライバー不足を踏まえ、配送業務の効率化が可能かどうかを見極めるのが狙い。

同研究所によると、3社が個々に配送するよりも配送距離の短縮やトラックの回転率向上、積載率改善などの効果を確認。総じて大幅な効率化が可能になることが明らかになったと結論付けた。同研究所は成果を踏まえ、コンビニ業界での共同配送実現に引き続き取り組む考え。

普段は激しくしのぎを削るコンビニ大手3社が商品を1つのトラックで運ぶという画期的な実験が、共同配送実現にこぎ着けられるかどうか、関係者の熱量が試されそうだ。


実験のイメージ(昨年7月公表の流通経済研究所プレスリリースより引用)


昨年8月に実施したトラックへの3社店舗向け商品積み合わせ(上)と店舗への納品のデモンストレーションの様子

配送距離を1割強短縮、積載率は最大7・8%改善

同研究所によれば、3社の計20店舗で共同配送を実施した結果、実証期間中は配送距離が旧来より13・8%短縮できたほか、1日当たりのトラック回転率は0・8回転向上。積載率も荷量が最も多かった日は容積ベースで7・8%改善できたという。

トラックの生産性(1台当たりの納品店舗数)のみ、1ルート当たり納品店舗数が下がり、改善効果が確認できなかったが、最も効率が良いルートで配送した場合をシミュレーションしたところ、大幅な改善が可能との結果を得られた。

同研究所は共同配送の効果として、
・チェーンを問わず最も近い店舗で配送ルートを組むことで輸送距離を短縮できる
・輸送距離短縮でCO2排出量や食糧輸送の環境負荷の度合いを示すフードマイレージを削減できる
・配送距離短縮でトラックの回転を向上できる
・効率的な配送ルート設定で積載率を高められる
・納品時間調整でトラックの生産性(納品店舗数)を上げられる
――と総括。

「SDGs(持続可能な開発目標)の視点も持ってコンビニ業界における新しい物流の形をコンビニ各社と、メーカーから卸売業・小売業までのサプライチェーンを構成する全てのステークホルダーとともに一気通貫で検討する」と表明している。


実験の結果(流通経済研究所プレスリリースより引用)

(藤原秀行)

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