環境配慮の製品を政府が認定する制度導入
政府は3月9日の閣議で、プラスチックのごみ削減へ循環利用を後押しするプラスチック資源循環促進法案を決定した。
政府がプラスチックごみの排出抑制のため、プラスチック製品の設計・製造を手掛ける事業者らが順守すべき環境配慮設計の指針を策定。指針に沿ってプラスチックの使用量を減らしたりリサイクルしやすい設計を講じたりした製品を認定する制度を導入し、消費者が環境負荷の低いプラスチック製品を選びやすくなるようにするのが柱。政府も認定された製品を率先して調達するとともに、リサイクルの際の設備に支援する。
政府は今国会で新法が成立した場合、2022年度中の施行を目指す。
法案は併せて、ストローやスプーンといった無償で提供される使い捨てプラスチック製品の使用を減らすため、飲食店や小売店に有料化や代替素材への転換などに取り組むよう求め、不十分な場合は担当大臣が事業者へ勧告や命令を行えるようにするとともに、従わなければ50万円以下の罰金を科すことも盛り込んでいる。
このほか、メーカーや小売事業者らが使い終わったプラスチック製品を自主回収・再資源化する計画を作成、主務大臣が認定した場合、廃棄物処理法の業許可を不要とし、店舗でのプラスチック製品回収を容易にすることなども示している。市町村によるプラスチック資源の分別収集・リサイクルもより広範囲なプラスチック製品を取り扱えるよう制度を見直す。
(藤原秀行)