4月1日開始、フルフィルメントサービスの利用促進図る
ヤフーとヤマト運輸は3月10日、ヤフーのインターネット通販サイト「Yahoo!ショッピング」「PayPayモール」の出店事業者向けに提供している、物流を包括的に支援するフルフィルメントサービスを大幅に刷新すると発表した。
従来は出店事業者と契約した際、個別にサービス料金の見積もりを提示、書面で手続きする必要があったが、3月10日以降はインターネットでより簡便に申し込めるようにした。
さらに、4月1日から配送料金は商品のサイズ別に全国一律を導入。フルフィルメントサービスの使い勝手をさらに高める。配送のリードタイムもこれまでは当日午後3時までの出荷指示で翌日配送としてきたが、今後は最短で当日配送を実現する。フルフィルメントサービスを利用する出店事業者は、ヤフーが設定している「優良配送」のアイコンをネットの店舗に掲示できるようになる。
ヤフー親会社のZホールディングス(HD)とヤマト運輸親会社のヤマトホールディングスは2020年3月、物流・配送強化のための業務提携に向け基本合意。出展事業者の出荷サービス効率化や「置き配」の導入などを進めてきた。
ヤフーはECの流通総額でアマゾンや楽天に次ぐ国内3位にとどまっており、物流面のサポートを強化して売り上げを伸ばしたい考え。ヤマトはフルフィルメントサービスを拡充し、ECの物流需要へ確実に応えていくことを目指す。
3月10日にオンラインで記者会見したヤフーのショッピング統括本部の山下滋事業開発室長は「われわれはECでまだ三番手でありチャレンジャーの立場。課題となっている配送の面でヤマトさんのお力添えをいただき、品質改善を実現していくことで商品を購入しやすくしていきたい」とコメント。
ヤマト運輸の中西優EC事業部長は「まずは1万店にフルフィルメントサービスをお使いいただけるところまで持っていきたい」と目標を語った。
サービス概要(以下、いずれも両社プレスリリースより引用)
新たなサイズ別料金一覧
(藤原秀行)