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【独自取材】貿易業務効率化のSTANDAGE、アフリカ向け輸出支援を拡充

【独自取材】貿易業務効率化のSTANDAGE、アフリカ向け輸出支援を拡充

現地で自社管理倉庫を5カ所まで拡充、取扱物量の増大準備

貿易業務をインターネット上で処理、効率化することが可能なプラットフォームサービス「DiGiTRAD(デジトラッド)」を運営しているスタートアップ企業のSTANDAGE(スタンデージ、東京都港区芝)は、製造業や小売業のアフリカ向け輸出支援を拡充する。

現地でより多くの日本製品を扱えるよう、2021年度中に現地で倉庫を複数構えるなど物流網を整備。中堅・中小企業でもより迅速に海外に進出、販路を拡大できるようにする。同社は既にナイジェリアに支社を構え、現地のスタートアップ企業とも連携。日本からの商品を受け入れる倉庫も本格的に展開していくことを目指している。

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デジトラッドのロゴ(STANDAGE提供)

ブロックチェーン技術使った迅速な「デジタル決済」可能

STANDAGEは2017年設立。伊藤忠商事出身で共同創業者の1人、足立彰紀氏が代表取締役を務めている。足立氏が商社時代、貿易業務に携わった際、大量の紙ベースの書類作成が必要なことなど非効率が数多く残っていることに直面したのが起業のきっかけとなった。

そこで、マーケティングから交渉、契約締結、発注、決済、配送に至る一連の業務を包括的にワンストップで済ませられるサービスを創設した。その大きな売り物が、特定のネットワークに参加している複数のコンピューター間でデータを迅速かつ安全に共有可能なブロックチェーン技術を生かし、アフリカ企業相手でも銀行や大手インターネット決済サービスを使うより格段に早く、安全に国際送金ができる「デジタル決済」だ。

他にも、山九と提携して中小企業向けにインボイス(送り状)やパッキングリスト(P/L、梱包明細)の作成を後押ししたり、同じく提携している旅行大手エイチ・アイ・エス(HIS)の海外拠点スタッフが現地での営業代行や翻訳支援などを担ったりと、手厚いサポートを準備。経済産業省の「技術協力活用型・新興国市場開拓事業費補助金」にも採択されている。

STANDAGEは当初から日本企業の進出がアジアなど他の地域ほど広がっていないがゆえに市場開拓の余地が大きいとみて、アフリカをメーンのターゲットに設定。デジトラッドの運営開始以降、既にアフリカ市場の開拓を目指すメーカーや小売業から産業用バッテリーや医療器械といった品目で貿易決済などの利用実績を重ねている。現状では継続的にデジトラッドを使っている企業が10~20程度に上っているという。

足立氏は21年の目標として「アフリカ向け輸出でさらに圧倒的な物量を集めていくこと」を掲げている。定期的にコンテナを出せるようになれば現地への出荷のリードタイムが早くなり、運賃も下げられると見込む。

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今後はナイジェリアに加え、ケニアやエチオピアなど、主要な港湾や空港が存在する国で自社がオペレーションを管理する倉庫をトータルで5カ所程度まで増やし、アフリカの各方面に出荷できる体制を整える予定。HISの現地スタッフに加えて、大手総合商社のアフリカ在住社員らにも協力を仰ぎ、現地での営業や情報収集などを強化していく構えだ。

足立氏は「アフリカではアジアと異なり、高品質といった日本製品の優位性がまだまだ十分知られていない。しかし、欧州の植民地だった経緯もあり、ブランディングさえうまくやることができれば日本製品も十分受け入れてもらえる」と持論を展開。現地スタッフの育成などにも注力していく方針だ。

(藤原秀行)

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