作業完了率を平均15%向上など成果も
GROUNDは6月3日、物流施設統合管理・最適化システム「GWES(ジーダブリューイーエス)」に関し、リアルタイムで作業者の最適配置を支援する新モジュール「Resource Allocator(リソースアロケーター、RA)」の提供を始めたと発表した。
「RA」は物流施設内の作業量や作業者のスキル・シフト情報、進捗状況など複数の要素・制約条件を基に、数理最適化と時系列予測を活用して数万通りの要員配置パターンをリアルタイムに再計算し、現場管理者へ個別具体的な移動指示を提示する。
属人的な判断に依存していた要員再配置をデータに基づき自動化することで、判断の迅速化と精度の向上を支援できると見込む。
GWESは既に、過去の作業実績に加えてカレンダー情報や天候などの影響を加味して作業量を高精度に予測したり、入荷から出荷まで庫内全体の作業進捗をリアルタイムで可視化したりする機能を搭載している。
RAの実証実験では、要員再配置の判断を自動化した結果、管理者の業務負荷が大幅に軽減されたとの評価を受けているという。
具体的な成果として「人員を増やすことなく、10%以上の出荷増加に対応」「工程ごとの作業完了率が約15%向上」「RAを拠点間の要員をまたいで管理・最適化する基盤として活用することで、拠点間における作業コストを平均10〜20%削減」といった成果が出ているという。
(藤原秀行)※いずれもGROUND提供