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【独自取材】プロロジス、都心でコンパクトサイズの物流施設開発を継続

【独自取材】プロロジス、都心でコンパクトサイズの物流施設開発を継続

首都圏で第4弾確定、関西圏でも引き続き事業機会探る構え

プロロジスは、2020年から本格的に展開している都市型の賃貸物流施設「プロロジスアーバン」の開発に21年以降も継続して取り組んでいく方針だ。

第1弾として東京都品川区東品川で開設した「プロロジスアーバン東京品川1」の利用が好調なことなどを受け、需要が今後も見込めると判断。首都圏のほか、関西圏でも事業機会を探る構えだ。


「プロロジスアーバン東京品川1」(プロロジス提供)

プロロジスアーバンは、都心エリアにコンパクトな規模の物流施設を構え、都市圏の消費者へ迅速に商品を配達できる拠点として提供、施設自体の付加価値を高めるのが狙い。プロロジスは従来、郊外の高速道路IC近くなどに大規模なマルチテナント型物流施設を開発するのを得意としてきたが、eコマース市場の成長で消費地の近くに配送拠点を構えるニーズが高まっているとみて、新たな機軸を打ち出した。物流施設開発への新規参入が続き、競争が激しいだけに、より多様なニーズに応えられるようにしたいとの思いもある。

「プロロジスアーバン東京品川1」はりんかい線「品川シーサイド駅」徒歩5分、京浜急行線「青物横丁駅」徒歩7分に位置し、地上6階建て、延べ床面積は約2万8000平方メートル。既存の建物を改修した。一部フロアの入居企業にはプロロジスのパートナー企業が館内物流を提供するなどの取り組みが奏功、利用が好調という。

第2弾は東京都足立区入谷で「プロロジスアーバン東京足立1」が昨年11月に竣工。S造の地上3階建て、延べ床面積は5171平方メートルで、最大2社への賃貸に対応。荷物用エレベーター2基を備え、区画ごとの専用利用が可能な設計を採用している。

東京北部や埼玉の消費地に近接し、東京都以北の都内エリアや埼玉県広域も1時間でカバーできる。プロロジスはECの配送拠点として都市部の消費者へ迅速に商品を届けられるのが強みとみている。日暮里・舎人ライナーの舎人公園駅や舎人駅からいずれも約18分のエリアに立地しており、労働力確保にも優位性がある。

足立区内では既に第3弾の「プロロジスアーバン東京足立2」の建設を、「東京足立2」の近隣エリアで進めており、地上3階建て、延べ床面積は6466平方メートルを計画。最小で500坪からの分割利用に対応できる設計を採用する。「東京足立1」と同様、配送拠点としての用途に加え、EC向けの試作商品を開発・テストするラボ機能や、3DプリンターやAI(人工知能)を生かしたデジタルマニュファクチュアリング機能も備えられるようにする考えだ。22年2月の完成を目指している。


「プロロジスアーバン東京足立1」の外観(プロロジス提供)

足立の2件は新築だが、いずれも延べ床面積が1万平方メートル以下。プロロジスの山田御酒社長は「これまで当社が手掛けたことのないサイズだけに、従来の開発手法の延長線上ではなかなか対応できないため、非常に勉強した。おかげさまでいずれも非常に多くの問い合わせをいただいている。郊外に比べてどうしても地価が上がるだけにコストが高くなり、ある程度の賃料をお願いせざるを得ないが、都心に近接した配送拠点という機能に着目され、高い賃料を払っても使いたいと言っていただけるニーズが多いことがこれまでに示されている」と手応えを感じている。

既に第4弾の開発用地を首都圏で確保できたもようで、第5弾以降についても複数の候補の中から引き続き適地を探している段階という。山田社長は「都心ではそんなに相次いで物流適地が出てくることはないと思うが、是々非々でじっくりと検討し、絞り込んでいきたい。当社がコンパクトサイズの用地でも物流施設を開発するという姿勢が伝われば、自然と開発用地の情報が入ってくるようになるだろう」と今後の展開に期待を寄せている。

(藤原秀行)

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