コロナ禍で激減の前年から反動、本格的回復かは不透明
全日本トラック協会と日本貨物運送協同組合連合会が6月1日発表した求荷求車情報ネットワーク「WebKIT」の稼働状況によると、5月末時点の荷物情報(求車登録)件数は前年同月比61・0%増の5万8202だった。
2019年5月以来、1月末まで前年水準を割り込んできたが、2月から4カ月続けてプラスを記録した。新型コロナウイルスの感染拡大で激減した前年からの反動が生じたもようだ。
ただ、比較対象となる前年の水準自体が低い上にコロナ禍で再び緊急事態宣言が発令されていることもあり、本格的な底打ちの局面に入ったかどうかはまだ不透明だ。
19年は豪雨で鉄道貨物輸送がストップして件数が急増した18年からの反動が件数減少の主因。20年以降の件数激減はコロナ禍による国内外の経済情勢悪化が響いてきた。
5月の求車成約件数は17・8%増の1万9946で3カ月連続のプラスとなった。
5月の成約運賃指数(10年4月=100)は113で、前月からは3ポイント、前年同月からも3ポイントそれぞれ低下した。指数が下がるのは前年同月比で21カ月連続となった。運賃はさえない動きが続いている。
(藤原秀行)