【JapanDrone】ソニーが初出展、携帯大手キャリア3社も物流など向けドローン技術公開

【JapanDrone】ソニーが初出展、携帯大手キャリア3社も物流など向けドローン技術公開

国内最大級の国際展示会、千葉・幕張メッセで開幕

ドローンに関する日本最大規模の国際展示会「Japan Drone(ジャパンドローン)2021」(主催・日本UAS産業振興協議会=JUIDA、コングレ)が6月14日、千葉市の幕張メッセで開幕した。会期は同16日までの3日間。

今年で6回目となるジャパンドローンは、108の企業・団体が測量や農業、インフラ点検など多様な領域で導入が広がっているドローンの最新機体や技術、ソリューションを出展。併せて、国内外から有識者らを招き、講演やパネルディスカッションを通じて法規制やドローン活動などの最新情報も発信している。

新型コロナウイルスの感染がまだ収束していないのを踏まえ、昨年に続いて会場とオンラインの両形態で展開している。


「JapanDrone2021」の会場


官民の関係者らによるテープカット

VRで「空飛ぶクルマが東京上空を飛ぶ」体験

今年はソニーグループが初めて参加。映像制作のクリエイター向けに開発した「Airpeak(エアピーク)」ブランドのドローンを展示した。同社のミラーレス一眼カメラを搭載し、美しい映像を空撮することが可能。大手メーカーがドローンの機体開発に本格参入したことで、ドローンの産業利用がさらに広がることが期待されており、同社のブースには多くの来場者が詰め掛けていた。


ソニーグループのブース


「Airpeak」ブランドのドローン

また、会場では昨年に続き、大型ドローンのコーナーを開設。この中で自動車メーカーなどの有志が集まり、長い滑走路を使わず離発着できる「空飛ぶクルマ」の実用化を目指している団体DreamOn(旧CARTIVATOR)は、空飛ぶクルマが東京上空を飛んでいるシーンを体験できるVR(仮想現実)を設置、来場者に経験してもらっていた。

他にも、テクノシステムとエアロファシリティー、湘南工科大、サレジオ高等専門学校の4者は共同で「スペースフレームドローン」を発表。軽量で高強度の構造体「テクノトラス」を用いており、物流やインフラ設備点検、救難など多くの用途に使えると説明している。


空飛ぶクルマを実感できるDreamOnのVR


スペースフレームドローン

また、今回はNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの携帯電話大手キャリア3社がそろってドローンの機体やソリューションなどを出展。NTTドコモはドローンの飛行計画策定から撮影した画像といったデータの管理・解析まで包括的に担うサービスなどを紹介、物流にも適用していくことができるとアピールした。

KDDIは目視外の自律飛行を可能にするドローン管制・運航管理システムなどを公表。ドローン物流の実現も後押しできることを訴えていた。世界で初となる点検場所までドローンが自律飛行し、遠隔で水中点検が可能な「水空合体ドローン」もお披露目した。

ソフトバンクはドローンで空撮した写真データをAIで解析して業務改革につなげるといったソリューションをPR。双葉電子工業と共同開発した強風にも耐えられる全天候型の産業用ドローンを公表した。

国内随一のドローンメーカー、PRODRONEは、既に産業用ドローンとして活躍中の5機体と開発中の1機体を発表。2時間の長時間飛行が可能で離島間や孤立した地域への物資輸送への応用も期待されているタイプなどが並んだ。

テラ・ラボは一般出展ゾーンで、大型ドローンを展示。翼の長さが4メートルに及び長距離飛行が可能な巨大機などが勢ぞろいした。


NTTドコモのブース


KDDIのブース


ソフトバンクのブース


PRODRONEのブース


テラ・ラボが展示した大型ドローンなど

(藤原秀行)

テクノロジー/製品カテゴリの最新記事