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【独自取材】メープルツリー、神戸で大型物流施設を開発

【独自取材】メープルツリー、神戸で大型物流施設を開発

貸し床8万2000平方メートル、スプリンクラー設置など差別化に注力

 シンガポールのメープルツリーインベストメンツが2007年に設立した日本法人メープルツリーインベストメンツジャパンが、独自の物流施設開発に注力している。神戸市で同社の関西案件としては過去最大級のマルチテナント型物流施設を開発している。

 首都圏を中心に都市部で物流施設の新規供給がハイペースで進んでおり、競争が激しいが、同社は先進的な案件への需要は依然根強いとみて、「長期投資・長期保有」の従来方針を崩さず、着実に開発を進める構えだ。

 今年3月に着工した「メープルツリー神戸ロジスティクスセンター」は地上4階建て、貸し床の面積は約8万2000平方メートルを計画。神戸淡路鳴門道の神戸西ICから約1キロメートルと至近で、大阪をはじめ関西一円の配送拠点としての利用が見込まれる。完成は19年の予定だ。


「メープルツリー神戸ロジスティクスセンター」の完成イメージ(メープルツリーインベストメンツジャパン提供)

 17年に埼玉県で大型物流施設の大規模火災が発生し、物流業界などで防火対策への注目度が高まっていることもあり、予作動式のスプリンクラーを整備する方針だ。同社グループは海外でスプリンクラー設備を導入している事例があり、日本でも差別化を重視した。

 関西圏は大阪湾岸で大型施設の大量供給などが響き、空室率が上昇したが、同社は「内陸エリアに関しては順調に空室が埋まっており、当社の施設に関しても好立地なことなどから需要の面で問題はないと考えている」(松下典弘代表取締役)と期待を示している。

栃木・足利は使いやすい平屋建てでニーズ獲得

 同社ではこれまでにも、栃木県の足利で平屋建てとしては大きめのサイズとなる約3万3000平方メートルの施設を建設したり、千葉県の千葉ニュータウン近辺で17年に貸し床面積約8万1000平方メートルのセンターを完成させたりと、首都圏を軸に開発を推進してきた。

 足利は内陸部で都心からは距離があるが、松下氏は「平屋建てで使いやすい点が受け入れられ、今は満床。都心から若干離れたエリアでこれだけのスペックを持つ施設は珍しいだけに優位性があった」と強調。ユーザーの利便性向上につながる差別化に腐心するとの基本姿勢は神戸の案件と共通している。

 今後は物流施設が不足気味とされている中部エリアでも開発の機会を伺う方針だ。メープルツリーグループ全体で物流施設はかねて重要なアセットと位置付けており、日本でもその方針は堅持。マルチ型とBTS型の双方に対応していく計画だ。


松下典弘代表取締役

(藤原秀行)

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