求車は5カ月連続プラスも、コロナ禍前の水準に及ばず
全日本トラック協会と日本貨物運送協同組合連合会が7月1日発表した求荷求車情報ネットワーク「WebKIT」の稼働状況によると、6月末時点の荷物情報(求車登録)件数は前年同月比69・2%増の6万972だった。
2019年5月以来、今年1月末まで前年水準を割り込んできたが、2月から5カ月続けてプラスを記録した。新型コロナウイルスの感染拡大で激減した前年からの反動が持続している。
ただ、コロナ禍前の19年6月時点の件数(9万4417)にはいまだ遠く及んでいない。本格的な底打ちの局面に入ったと判断するのはまだ早計のようだ。
19年は豪雨で鉄道貨物輸送がストップして件数が急増した18年からの反動が件数減少の主因。20年以降の件数激減はコロナ禍による国内外の経済情勢悪化が響いてきた。
6月の求車成約件数は20・4%増の2万2553で4カ月連続のプラスとなった。
一方、6月の成約運賃指数(10年4月=100)は108で、前月からは5ポイント、前年同月からも3ポイントそれぞれ低下した。指数が下がるのは前年同月比で22カ月連続となった。108は13年7月以来、約8年ぶりの低水準で、荷動きの鈍さを反映して運賃はさえない動きが続いている。
(藤原秀行)