商船三井、世界最大のメタノール船隊有するカナダのWFSに160億円で4割出資へ

商船三井、世界最大のメタノール船隊有するカナダのWFSに160億円で4割出資へ

連携強化し地球温暖化対策拡大狙う

商船三井は7月16日、カナダのメタノール大手Methanex(メサネックス)と戦略的パートナーシップ構築に向け、基本合意書を締結したと発表した。

Methanexが100%出資している子会社でバンクーバーに拠点を置き、世界最大のメタノール船隊を有する海運大手Waterfront Shipping(WFS)の発行済み株式の40%を商船三井が1億4500万ドル(約160億円)で取得する方向で協議を進めている。

Methanexは残る60%のWFS株式を継続して保有し、今後もWFSの事業運営に携わる予定。

正式契約の締結は、商船三井の取締役会承認取得が前提で、株式譲渡は競争法上の関係当局による承認を条件として2021年末までに完了する予定。

Methanex、WFS、商船三井の3社は2016年、他のパートナーと共同で世界初のメタノールおよび重油の二元燃料船を建造するなど、30年以上にわたってパートナーシップを築いている。関係性をさらに強化し、国際海運の領域で地球温暖化対策を拡大していきたい考えだ。


二元燃料メタノール専用船 “Taranaki Sun”

Methanex 社長兼CEO John Floren氏
世界有数の海運会社である商船三井との関係を深め、WFS が同社の豊富な海運ノウハウを活用して輸送能力を強化できることを嬉しく思います。我々は Methanex のチリ事業の前身であるケープホーンメタノール社の時代から 30 年以上にわたり商船三井と協力してメタノールの輸送を行ってきましたが、今回の新たな戦略的パートナーシップが、低環境負荷舶用燃料としてのメタノール市場の拡大に大いに貢献すると確信しています。

商船三井 代表取締役社長 橋本剛氏
メタノール業界首位の Methanex との長年の関係をさらに深めることができ、光栄に思います。当社は、環境戦略である「環境ビジョン 2.1」において、メタノール焚きメタノール輸送船事業への積極的な関与をクリーン代替燃料導入に向けた取り組みとして掲げており、本件は当該戦略に資するものです。

(ロジビズ・オンライン編集部)

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