自社製品のグローバル展開強化に向け海外パートナー獲得
栗田工業は12月4日、船舶用バラスト水処理システム「KURITA BWMS」の拡販と事業のグローバル展開強化を目的に、ノルウェーの舶用機器メーカーであるTeamTec社と販売契約を締結したと発表した。
同システムは2017年3月に国際海事機関(IMO)の「バラスト水管理システムの承認に関するガイドライン(G8)」認証と国土交通省の「型式指定」を取得。バラスト水を薬剤のみにて殺滅処理することからフィルター(ろ過装置)が不要で設置スペースを抑えられるほか、薬剤貯留槽や薬剤注入・制御装置によるシンプルな構成で工期を短縮できるなどのメリットを持つ。
TeamTec社はバラスト水処理システムや船舶用焼却炉などを製造・販売している舶用機器メーカー。船舶業界を中心に幅広いセクターでグローバルな営業・サービスネットワークを保有している。
バラスト水処理システムは2022年に搭載需要がピークを迎えると予想されており、栗田工業はTeamTec社の顧客層を取り込むことで同年までに販売数を数百台規模へと拡大してシェア向上を図る。一方、TeamTec社は栗田工業の製品をラインアップに加えることでユーザーニーズへの対応強化と協業によるシナジー発揮に注力していく方針。
(鳥羽俊一)