大阪はCPDと共同案件、旺盛な需要見込み首都圏から全国に事業拡大
東京建物は物流施設開発で全国展開に乗り出した。このほど、福岡と愛知、京都の3府県でマルチテナント型物流施設の開発用地を取得。2022~23年に順次竣工の予定だ。近く正式発表するとみられる。
同社はこれまで首都圏で「T-LOGI(ティーロジ)」ブランドを冠した物流施設を開発中の物を含めて8物件手掛けてきており、テナント獲得も進んでいるため、旺盛な需要が引き続き見込めるとして事業範囲を広げる。新型コロナウイルスの感染拡大に伴うEC利用増などが追い風になるとみている。
3府県のうち福岡県は福岡空港に近い須恵町で延べ床面積約1万6000平方メートルの物流施設を開発、22年4月の完成を予定している。SGホールディングス傘下の佐川グローバルロジスティクス(SGL)が1棟借りする見通しだ。
京都市では約2万5500平方メートル、愛知県一宮市では約8万平方メートルの大型案件をそれぞれ手掛ける。京都は23年夏、愛知は23年秋の竣工を計画している。
一方、大阪市内では約3万1000平方メートルの物流施設開発に参画する。センターポイント・ディベロップメント(CPD)との共同開発になる予定で、22年秋の完成を目指している。
いずれも物流施設開発の適地として注目を集めているエリア。東京建物は大手総合不動産会社として築いてきた幅広い業種との関係を活用し、今後もニーズが見込める物流適地で開発を目指す。
(藤原秀行)