花王、「調達に関わるサプライチェーンESG推進ガイドライン」公表

花王、「調達に関わるサプライチェーンESG推進ガイドライン」公表

人権・環境配慮重視、供給元への第三者監査実施など明示

花王は8月24日、「調達に関わるサプライチェーンESG推進ガイドライン」を公表した。

取引先や非政府組織(NGO)と協力し、サプライチェーン全体のトレーサビリティ確保、資源保護・環境保全、安全の確保、人権などの社会的課題解決への貢献を目指す方針を明記。その一環として、サプライチェーンが抱える社会課題上のリスクの特定や、原材料供給元への第三者監査などを実施することをうたっている。取引先が改善策を実行しない場合は取引中止に踏み切る姿勢もにじませている。

同社はESG(環境・社会・企業統治)を重視する戦略の一環として、「責任ある原材料調達」を掲げ、2025年までに家庭用製品に使った認証紙製品・パルプの比率を100%にすることと小規模パーム農園までのトレーサビリティ確認を完了することを目標に設定している。今回のガイドラインを踏まえ、目標達成をより着実にしていく考え。

「ハイリスクサプライヤー」を設定

ガイドラインは原材料の取引先に対し、英国のNPO(非営利団体)会員組織が運営する供給網の情報共有システム「Sedex(セデックス)」などへ加入し、環境負荷が大きかったり生産者らが人権を抑圧されていたりすることがないかを確認するよう要請。取り組みが不十分な場合は改善を求めることを打ち出している。

特にパーム油、紙、パルプなどの調達先と、人権・環境面で問題がないかの調査・確認(デューデリジェンス)が不十分な取引先を「ハイリスクサプライヤー」と設定。購買担当役員の承認を得た上で毎年見直しを実施し、ハイリスクサプライヤーには優先的に第三者監査を行い、リスクを把握して指摘された事項への改善を要求する。

米税関・国境警備局(CBP)が今年1月、ファーストリテイリングが展開しているアパレルチェーン「ユニクロ」の男性用綿シャツに関し、中国・新疆ウイグル自治区の人権侵害問題をめぐる輸入禁止措置に違反したことを理由に輸入を差し止めるなど、グローバル展開する企業にはサプライチェーン上で人権・環境に配慮することが一段と強く求められるようになっている。花王はこうした潮流に率先して対応する構え。

(藤原秀行)

ガイドラインはコチラから(花王ホームページ)

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