物流含む中間処理まで一貫で可能な体制構築
エア・ウォーターは9月13日、グループのエア・ウォーター物流とエア・ウォーター北海道が、産業廃棄物の輸送・処理事業などを展開するリプロワークホールディングス(HD、北海道石狩市)の株式90%を取得、子会社化したと発表した。
廃棄物の適正な処理や資源リサイクルに必要な事業基盤の構築と、資源循環型社会の実現に向けた取り組みを強化するのが狙い。エア・ウォーター物流がリプロワークHD株式の70%、エア・ウォーター北海道が20%をそれぞれ所有。具体的な取得額は開示していない。
エア・ウォーターグループの物流関連事業は、食品物流や血液を運ぶ医療物流を手掛けるほか、フェリー航路を使ったシャーシ輸送、トラックボディなどの設計架装事業まで、幅広く事業を展開。中でも、医療・環境分野の物流事業においては、PCB(ポリ塩化ビフェニル)廃棄物や医療廃棄物の収集・輸送を手掛けている。
リプロワークHDは1974年に写真の廃液処理業を開始したことを手始めに、環境規制の高まりを背景に取扱品目を拡大。現在は道全域で様々な産業廃棄物の収集・輸送や処理・リサイクル事業を担っている。石狩管内と根室管内の2カ所に産業廃棄物の中間処理施設を有するほか、医療系の感染性廃棄物では道内で約4分の1のシェアを占める。
中間処理施設を運営するリプロワークHDがエア・ウォーターグループに加わることで、従来の収集・輸送だけでなく中間処理まで一貫した廃棄物処理体制を構築することが可能になると見込む。さらに、医療用ガスの供給や滅菌代行受託事業を通じて、道内の医療機関、医療関連施設と様々なつながりを有するエア・ウォーター北海道と連携することによる相乗効果も見込んでいる。
リプロワークHD傘下のリプロワークが運営する中間処理施設
リプロワークHD傘下のアシストが手掛ける中間処理施設
(画像はプレスリリースより引用)
(ロジビズ・オンライン編集部)