JR東のスタートアッププログラム、カミナシやCuebus、207など13件の提案採択

JR東のスタートアッププログラム、カミナシやCuebus、207など13件の提案採択

12月にデモデイ実施、大賞と優秀賞決定へ

JR東日本とJR東日本スタートアップは11月4日、優れた技術やアイデアを持つスタートアップ企業を支援する「JR東日本スタートアッププログラム」の対象となる提案13件を採択したと発表した。

プログラムは今年が5回目。オープンイノベーションを一層推進するため、「地域共創」「デジタル共創」「地球共創(SDGs)」の3つをテーマに掲げ、未来を見据えた協業を目指す。今年4月からおおむね起業10年以内の企業を対象に参加を募り、合計154件の提案が寄せられた。

採択した提案と協業内容を説明するデモデイ(発表会)を12月8日に開催し、提案の中から総合グランプリの「スタートアップ大賞」と「優秀賞」を決定する。採択企業はJR東日本グループと協業し、順次テストマーケティングを行っていく予定。

13件のうち、物流領域と関連があると見込まれるものは、以下の通り。

▼カミナシ
工場や店舗などの現場作業効率化とペーパーレスを実現するソフトウエア「カミナシ」を展開。
カミナシを活用した車両修繕における現場主導のDXに取り組み、チェックリストや帳票のデジタル化にとどまらず、業務全体のDXを目指す。

▼Cuebus(キューバス)
リニアモーターを用いた省電力で移動可能なロボット倉庫「Cuebus」を展開。
ロボット倉庫を活用し、駅ナカの物品管理とピッキング業務を自動化することによる生産性向上とあらゆる遊休スペースを物流空間へと高効率化するモデル構築を図る。

▼207
配送員の業務効率化アプリ「TODOCUサポーター」などを手掛ける。
駅の遊休スペースを物流拠点化し、宅配荷物と駅ナカ・駅ビル商材の個人宅向け荷物をギグワーカーの配送員が共同配送することにより、駅を起点にラストワンマイル配送の社会的課題の解決と遊休スペース活用を図り、新たな収益モデル構築を目指す。

他の10社の顔ぶれは以下の通り。

・WALL SHARE
JR沿線の空き壁を活用したミューラルアートによる地域活性化
・ミーチュー
ファンコミュニティプラットフォームを活用した鉄道ファンコミュニティの形成
・YADOKARI
可動産の活用による無人駅を拠点とした「動く旅」による新たな観光体験の創出
・フォトラクション
建設特化型AI技術による紙図面のデジタル化および活用
・メトロウェザー
小型・高性能ドップラーライダーによる支障物検知
・MODE
IoTエコシステムを活用したデジタルツイン環境の構築
・レボーン
デジタル嗅覚・解析システムによる「におい」ビジネスの構築
・ARK
小型閉鎖循環型陸上養殖による安心安全な究極の地産地消モデルの構築
・PRTOKOTO
動物との幸せな共存を目指す駅を中心としたペットビジネスの展開
・Magic Shields
知能化新素材による持続可能な高齢社会の実現


(JR東日本、JR東日本スタートアップ提供)

(藤原秀行)

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