NEDOが支援、30年に地上実証実験目指す
川崎重工業は11月5日、燃料に水素を用いる次世代の航空機開発に着手すると発表した。地球温暖化対策が世界的に強く求められる中、CO2を排出しない機体を実現したい考え。
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が「グリーンイノベーション基金事業/次世代航空機の開発プロジェクト」に採択した。
研究項目は「水素航空機向けエンジン燃焼器・システム技術開発」「液化水素燃料貯蔵タンク開発」、「水素航空機機体構造検討」の3点で構成。航空領域の脱炭素化に向け、エンジンシステムの確立やタンクの軽量化など機体・エンジン関連のコア技術開発を推進する。
開発期間は10年を想定。2000~3000キロメートルの航続性能を持つ機体を生み出すことを目指す。2030年に地上での実証試験を計画している。
事業費は21~30年度で約180・4億円を見込んでおり、NEDOがこのうち約175億円を支援する。
水素燃料航空機のイメージ(川崎重工業プレスリリースより引用)
(藤原秀行)