日本郵船グループ、燃料油中の固形物分散と消費量削減に効果の新添加剤を開発

日本郵船グループ、燃料油中の固形物分散と消費量削減に効果の新添加剤を開発

燃費最大1.2%改善、CO2抑制も

日本郵船とグループの日本油化工業は5月13日、硫黄分が少ない適合燃料油に生じるスラッジ(フィルタを詰まらせる原因となる固形物)の分散と燃料消費削減に効果のある新燃料油添加剤「ユニック800Eco」を共同開発したと発表した。

両社は国際的なSOx(硫黄酸化物)排出規制強化に対応するため、硫黄分0.5%以下の適合燃料油の性状を研究。2019年にはスラッジ分散型燃料油添加剤「ユニック800VLS」を開発した。さらに汎用性と性能向上を目指し、新たな添加剤の開発準備を進めてきた。

ユニック800Ecoはスラッジ分散効果をより高めるとともに、燃焼改善効果を加えることに成功。これまで国内外の適合油で3回実施した燃料消費削減試験では、添加剤不使用時と比較して燃費は最大約1.2%低減。排気ガス成分もCOなどを減らす効果が認められたという。


清浄機スラッジトラブル事例


燃料消費実験結果(いずれもプレスリリースより引用)

両社は引き続き、現状のスラッジ分散効果を維持しつつ、より燃節効果と汎用性の高い添加剤の開発に尽力。船舶が排出するCO2の削減を図る。

(藤原秀行)

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