21・8万平方メートル、MonotaRoが9割契約済み
プロロジスが兵庫県猪名川町で開発を進めてきた大規模なマルチテナント型物流施設「プロロジスパーク猪名川1」がこのほど竣工し、現地で11月26日に記念式典を開催した。
「猪名川1」はプロロジスが国内で手掛けてきた物流施設としては100棟目。同社の物流施設事業は日本で先駆的に手掛けてきた約20年で大きな区切りを迎えた。
「猪名川1」は2015年からプロロジスが猪名川町と連携して進めてきた、約20万平方メートルの敷地内に大型の物流施設2棟を開発するプロジェクトの一角を占める。
免震構造の地上6階建て、延べ床面積は21万8179平方メートル。今年8月に隣で完成した「プロロジスパーク猪名川2」(15万8644平方メートル)と合わせると約39万平方メートルに上り、プロロジスとしては過去最大規模の案件になった。
2棟の賃貸スペース全体の約9割で賃貸借契約を締結済み。このうち、「猪名川1」は1~5階の全フロアと6階の一部を使用する。「猪名川2」はビバホームや日立物流西日本、エレコムが利用を決めている。
「プロロジスパーク猪名川1」(左)と「猪名川2」(プロロジス提供)
猪名川の2棟は新名神高速道路の川西ICから約2キロメートルに位置し、大阪市内に加えて兵庫や京都、西日本一円を広くカバーできる立地となっている。
「猪名川1」はダブルランプウェーを採用し、各階に45フィートコンテナセミトレーラーが接車できるエリアを確保。中央車路を挟んでワンフロアで最大1万坪を利用することが可能。防火区画は約3000平方メートルと通常の2倍に広げ、ロボットや大型マテハン設備など自動化・機械化に対応しやすい設計を採用している。
周辺住民にも開放するカフェテリアとコンビニエンスストアを1階に配置。施設内3カ所に休憩スペースを備えるなど、従業員の働きやすい環境の整備に努めている。
周辺では従業員や周辺住民が利用可能な約4000平方メートルの公園と、ドクターヘリが離発着できるへリポートとしても使える約8000平方メートルの防災広場を造って猪名川町に提供した。
猪名川の2棟はBCP(事業継続計画)対応として、プロロジスとして初めて、物流施設で非常用発電機燃料を確保する大型オイルタンクを地下に設けている。
(藤原秀行)