バブル初期の水準に、原材料値上がり響く
日本銀行が12月10日公表した、企業間で取引される物の価格動向を表す「企業物価指数」は11月が108・7(2015年平均=100、速報値)で、バブル経済初期の1985年12月以来、約36年ぶりの高い水準を記録した。
前年同月比では9・0%上昇した。9カ月連続で前年水準を上回り、第2次石油危機が影響していた1980年12月以来、約41年ぶりの大きな伸びとなった。原油などの資源価格が高騰しているのに加え、円安で原材料関連の輸入品も価格が上がっている。
新型コロナウイルスで新たな変異型「オミクロン型」が広がるなど経済の先行きが不透明な中、原材料などの値上がりが企業の収益や市民生活を圧迫する懸念が強まっている。
(藤原秀行)