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冷凍・冷蔵の自動倉庫開発に意欲、マルチテナント型にもチャレンジへ

冷凍・冷蔵の自動倉庫開発に意欲、マルチテナント型にもチャレンジへ

霞ヶ関キャピタルと三菱HCキャピタルが合弁開始で会見

霞ヶ関キャピタルとリース大手の三菱HCキャピタルは12月23日、物流施設開発の合弁事業が同日、本格的に始動したのを受け、東京都内の霞ヶ関キャピタル本社で両社幹部が記者会見した。

霞ヶ関キャピタルが10月に設立した新会社「ロジフラッグ・デベロプメント」株式の34%を三菱HCキャピタルが同日付で取得した。新会社は2022年1月1日に営業をスタートする予定。

会見で両社幹部は、冷凍・冷蔵倉庫をメーンに物流施設を積極的に開発していく方針を表明。世界的に脱炭素やSDGsを重視する意識が高まっているのを受け、再生可能エネルギー由来の電力利用、環境負荷が低い自然冷媒の採用などに配慮する意向も示した。

また、物流領域の人手不足が深刻化している現状を踏まえ、冷凍・冷蔵の自動倉庫開発に注力する計画を公表。複数の企業が利用可能なマルチテナント型冷凍・冷蔵倉庫の展開にも意欲を見せた。


会見後の撮影に応じる(左から)霞ヶ関キャピタル・河本代表取締役、杉本取締役常務執行役員、三菱HCキャピタル・若尾不動産事業部長、岡久常務執行役員

会見で霞ヶ関キャピタルの河本幸士郎代表取締役は、三菱HCキャピタルとは半年ほど前から連携に向けた協議を進めてきたと説明。「JV(合弁事業)を回すに当たってはカルチャーや思想、ビジョンを共有できるかどうかが重要になってくる。三菱HCキャピタルさんはものすごく柔軟で、ものすごく前向き。大きなベンチャー企業という感じで、大企業は保守的ではないかという懸念をいい意味で裏切られ続けた」と経緯を語った。

その上で「狙うべき分野などについて意見が合致した。JV運営に当たって私自身は全く不安がない。絶対成功できるだろうと確信している。JVを通じて本当に必要な冷凍・冷蔵倉庫を作る。世の中にとって良いもの、便利になるもの、豊かになるものを皆様に提供していきたい」と抱負を述べた。

三菱HCキャピタルの岡久靖常務執行役員(不動産事業部門長)は「物流不動産は非常に有望なビジネスということで引き続き大いに注力していきたい。マーケットの状況も新型コロナウイルス禍でさらに一段(需要などが)レベルアップしているように感じている。(霞ヶ関キャピタルとは)私どもの考えや目的とご一緒させていただけると強く確信している」と強調。「新しいこれからの物流不動産を開拓していきたい」と意気込みを見せた。

三菱HCキャピタルはセンターポイント・ディベロップメント(CPD)にも33%出資、物流施設開発で連携している。岡久氏は「(霞ヶ関キャピタルとCPDは)それぞれ会社の持ち味、強みが全然違っている。両方やっていきたい」と語り、霞ヶ関キャピタルとCPDそれぞれと物流施設開発・運営を並行して進めていく考えを明らかにした。また、「今後はいろいろな展開があっても将来的にはおかしくないと思っている」と述べ、三菱HCキャピタルと霞ヶ関キャピタル、CPDが共同で物流施設開発などに当たる可能性を示唆した。

合弁会社社長を兼務する霞ヶ関キャピタルの杉本亮取締役常務執行役員(物流事業本部長)は、開発する物流施設の差別化として「マルチテナント型の冷凍・冷蔵倉庫開発は検討している。大阪の南港エリアで計画している約1万坪の案件はマルチ型でトライしていきたいと計画している」と紹介。「他社に先駆けて冷凍・冷蔵の自動倉庫を開発していきたい。マイナス25度帯の庫内で働く方は過酷な労働環境であり(省力化・省人化が可能な)自動倉庫を提供するのは社会的に意義がある」とアピール。

カナダの投資ファンド運営ブルックフィールド・アセット・マネジメント・グループが霞ヶ関キャピタルから物流施設開発用地を取得、日本国内で開発に乗り出したことに触れ、「海外は冷凍・冷蔵倉庫に興味を持っている人が多い」と指摘。今後開発する冷凍・冷蔵倉庫はフロンの代替として自然冷媒を使うことなどで環境に配慮する方針のため、SDGsを重視する海外投資家にも受け入れられやすいとして、海外からの投資資金にも期待を寄せた。

さらに、「再生可能エネルギー100%利用も実現していきたいし、実現していかないといけないと思っている」と述べるとともに、冷凍・冷蔵倉庫が相当の電力を要するため、屋上に太陽光発電設備を導入して自家発電で賄う構想も明かした。

三菱HCキャピタルの若尾逸男不動産事業部長は「霞ヶ関キャピタルさんは非常に社会課題解決に対して真摯に取り組まれている。チーム力の強さもある。そうした姿勢に共感させていただき、一緒にやっていこうと考えた」と報告。三菱HCキャピタルグループで風力・太陽光発電事業を手掛けていることなどに触れ、「そういうところでうまく(ノウハウなどを)提供できる可能性はあるのかなと感じている」と物流施設での再生可能エネルギー利用促進に意欲をのぞかせた。

(藤原秀行)

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