リアルタイムでより正確な状況把握可能に
スタートアップ企業のSpectee(スペクティ)は1月11日、ヤフーが提供している「Yahoo!防災速報」(iOS版、Android版)と連携し、スペクティが解析したSNS上の災害情報の提供を開始すると発表した。
スペクティは2021年2月から、「Yahoo!リアルタイム検索」(スマートフォンウェブ版)と連携し、SNSに投稿された災害状況を表示する機能を提供。今回は連携をさらに深め、スマートフォンアプリで提供される「Yahoo!防災速報」内の一機能として、ユーザー同士が災害状況を共有できる「災害マップ」に、「Yahoo!リアルタイム検索」と連携する形でリアルタイムに地図上に情報を表示する。
災害マップはユーザーが早期に災害の状況を知り、防災行動の判断に役立てられるようにすることを目的に、ユーザーによる現在地の災害状況を地図上でリアルタイムに共有できるようにしている。自治体や気象庁などの公的機関が出す情報と組み合わせて参照してもらい、ユーザーの防災行動を支援する。被災状況を取材する報道機関や被災地で防災・救助活動を行うNPOと防災士による情報も閲覧できる。
内閣官房情報通信技術(IT)総合戦略室の「災害対応におけるSNS活用ガイドブック」によると、SNSを通じて発信される情報は、災害現場、またはその近辺からの発信である場合や、災害発生直後、場合によっては災害発生前後の時間経過に合わせて発信されることなどから、即時性を有し、現場の被害状況等を把握するための貴重な情報源であるとみなされている。
スペクティはSNSの情報解析を通じて、災害時に有用性の高い情報をリアルタイムに配信することで被害状況を可視化するサービスを全国600社以上の企業、100以上の自治体・官公庁に提供している(2021年12月末時点)。
今回、スペクティにより解析したSNS情報を「Yahoo!防災速報」に連携させることで、災害発生時におけるリアルタイムな災害状況をより把握しやすくなるようになった。物流領域での活用促進も期待されている。
(画像はスペクティ提供)
(ロジビズ・オンライン編集部)